【中央構造線】熊本・大分地震は南海トラフ巨大地震の序章なのか?

熊本

2016年4月14日の午後9時26分に、熊本で深さ11kmを震源とした、震度7、マグニチュード6.5を記録する内陸直下型の大地震が発生しました。

まずは、この地震で犠牲になった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の方々のご無事を心より願っております。

4月6日の午前1時25分には、震度6強、マグニチュード7.3と阪神淡路大震災と同規模の地震が発生し、気象庁は4月14日以降に続く「本震」?だと判断していますが、以降も激しい余震が続いています。

また、この地震は九州~四国~本州を貫く、「中央構造線」の西端で起き、大分や南西部の同一線にもシフトしてきていることから、南海トラフ巨大地震への序章?と懸念されています。

そこで今回は、熊本地震中央構造線、フォッサマグナ九州の地震の歴史災害対策について、次に、中央構造線上にあるパワースポットレイライン、ゼロ磁場ついてまとめてみました。

 

中央構造線とは

中央構造線(中央構造線断層帯)とは、九州~四国~近畿~関東までの1,000kmを横断する日本最大級の断層系のことです。

 

英名ではメディアンラインまたは、メジアンライン(Median Line)と呼ばれ、1885年(明治18年)にドイツ人のE・ナウマンによって名付けられました。

 

中央構造線は、中生代ジュラ紀末から白亜紀にかけて日本列島が形成される前(日本列島の原型の時代)に生じた、大規模な横ずれ断層の接合面だと考えられています。

 

中央構造線内帯と外帯

「国土交通省中部地方整備局三峰川総合開発工事事務所のHPから引用」

上の図のように、中央構造線を境に、日本海側は内帯(西南日本内帯)、太平洋側は外帯(西南日本外帯)と呼ばれています。

 

フォッサマグナ

「日本列島の原型」は、およそ2,000万~1,200万年前の間に太平洋に向かって移動し、アジア大陸から離れていきました。

その後も日本列島は太平洋に向かう弓の形のように変形して、日本列島と大陸との間に生じた日本海は広くなっていきました。

 

そして、弓型の日本列島の中心部にあたる西南日本の部分(糸魚川-静岡構造線)は、引っ張られて陥没し、海底の地層に厚くおおわれたフォッサマグナ (上の地図の水色の部分)が形成されました。

 

フォッサマグナ(Fossa magna)とは、ラテン語で大きな溝を意味します。

 

このフォッサマグナは、中央地溝帯とも呼ばれ、日本列島を東北日本西南日本とに分ける地質学的にも大変重要な地帯で、地震との関連も深いといわれています。

 

フォッサマグナ地帯にある活火山は、日本海側から順に、新潟焼山妙高山浅間山八ヶ岳富士山箱根山(太平洋側)へと並んでいます。

 

新潟焼山が小規模な噴火

新潟焼山噴火

 

フォッサマグナ地帯の一番日本海側に面し新潟と長野の県境に位置する、標高2400メートル活火山である新潟焼山が小規模の噴火を起こしています(5月6日現在)。

 

新潟焼山は、ちょうど中央構造線フォッサマグナ交点に位置しています。

 

また、今年の5月になってから火山性地震も増え、噴気が上がってる斜面で火山灰が積もってることも確認されていますので、今後、噴火の規模が大きくなる場合も想定して、警戒が必要ですね。

 

九州地方の中央構造線とは

中央構造線

遠山郷観光協会HPより引用(中央構造線露頭-長野県大鹿村北川)

 

今回の熊本地震の震源地である九州中部の地表は、活火山や火山岩に厚く覆われて構造線が地表面に現れていないので、中央構造線の正確な位置は、現時点ではっきりと分かっていません。

 

しかし、九州東部にある大分県の佐賀関半島(さがのせきはんとう)では、上記の写真(長野県大鹿村北川)のように、三波川変成岩が露出し、その北側(地図の上では上側)には中央構造線が確認できます

 

現在、九州の中央構造線には、今回発生した地震の経路である阿蘇山の北側を通るラインと、阿蘇山の南側を通るラインの2つの候補があります。

 

  • 阿蘇山の北側ライン熊本(熊本市)~「阿蘇神社」大分(竹田市~臼杵市)
  • 阿蘇山の南側ライン八代海(八代市に面する内海)~「幣立神宮」臼杵市(大分県の東海岸)

 

九州の中央構造線は一般的には、八代海臼杵市ラインだと考えられてますが、実際はどうなっているのでしょうか?

 

また、14日の夜から熊本県で頻繁に起きている地震は、国が主要活断層帯としている布田川(ふたがわ)断層帯日奈久(ひなぐ)断層帯に沿って発生しています。

 

今回の地震は、中央構造線にも沿っている、布田川と日奈久断層帯の活動がおもな原因であると考えられています。

 

気象庁の見解では、14日にあった震度7の前震は日奈久断層帯の北側が震源、16日未明に起きたM7.3の本震は布田川断層帯が震源だったとされています。

 

また、熊本で最大規模の地震があった16日には大分県の別府-万年山(はねやま)断層帯でも地震がありました。

 

九州の主な活断層

「九州の主な活断層」西日本新聞経済電子版より引用

 

このように、中央構造線に沿うよう地震域が拡大しています。

また、最近では大分中部を震源とする地震も増えていますので、中央構造線沿いにある活断層の地域の方は注意が必要ですね。

 

布田川断層帯に関しては、16日未明のM7.3地震で断層が27kmも動いて阿蘇山のカルデラにまで達したと発表されています。

そして、これらの断層帯が連動した場合は、さらに大規模な地震(最大でM8.2規模)を誘発する可能性があるといわれています。

余震も連日続きで、今回の熊本地震はまだまだ予断を許さない状況です。

 

地下水脈の異変

熊本地震が発生してから、温泉などの地下水脈にも異変が起こっています。

熊本市内でも、例えば水前寺成趣園の池の水が干上がったり、牧内温泉でお湯が出なくなったり、また逆に温泉の湧出量が増えたりする現象も起きています。

 

これらの現象は、今回の熊本の直下型地震による横ずれ断層地盤の隆起や沈下により地下水脈が変化してしまったことが原因だと言われています。

 

このように、がけ崩れなど地表に現れる変化とともに、表面には見えない地下での異変の影響も出てきました。

 

九州地方の地震の歴史

自身の歴史.jpg

 

九州地方(熊本と大分の周辺も含む)で起こった地震の歴史を次にまとめてみました。

 

  • 1498年(明応7年):日向灘地震・規模:M7.0以上

  • 1596年(文禄5年):慶長豊後地震(大分)・規模:M7.0以上*中央構造線上の地震で、瓜生島と久光島が海に沈んだと言い伝えがあります。

  • 1619年(元和5年):熊本八代地震・規模:M6.0

  • 1625年(寛永2年):熊本・規模:M5.0~6.0

  • 1649年(慶安2年):伊予灘地震 ・規模:M7.0前後

  • 1703年(元禄16年):湯布院、庄内・規模:M6.5

  • 1723年(享保8年):肥後、筑後・規模:M6.5

  • 1769年(明和6年)日向、豊後、肥後・規模:M7.0以上*津波被害あり

  • 1889年(明治22年):熊本県・規模:M6.3

  • 1894年(明治27年):熊本県北部・規模:M6.3

  • 1895年(明治28年):熊本県北東部・規模:M6.3

  • 1900年(明治32年):日向灘地震・規模:M7.0前後

  • 1910年(明治42年):宮崎県西部・規模:M7.6

  • 1916年(大正5年):熊本県中部・規模:M6.1

  • 1941年(昭和16年):日向灘地震規模:M7.2・最大震度5(熊本、宮崎)、九州東岸、四国沿岸で1mの津波

  • 1946年(昭和21年):昭和南海地震・規模:最大M8.0*震度5、死者、行方不明者1443人、房総半島から九州にかけて津波

  • 1961年(昭和36年):日向灘地震・規模:M7.0*震度5、死者2名、負傷者7名、家屋全壊3棟、九州から中部にかけて最大50cmの津波
  • 1968年(昭和43年):日向灘地震・規模:M7.*5震度5、死者1名、負傷者15名、住家全壊1棟、半壊2棟、道路損壊18件などで、高知県と愛媛県での被害が多く、3m以上の津波があり床上浸水56棟、船舶の被害も発生
  • 1968年(昭和43年):えびの地震(熊本県人吉市)・規模:M6.1*最大震度5

  • 1970年(昭和45年):日向灘地震・規模:M6.7*震度5、津波被害は無し、負傷者13名
  • 1975年(昭和50年):阿蘇北部・規模:M6.1

  • 1975年(昭和50年):大分県中部:規模:M6.4

  • 1984年(昭和59年):日向灘地震・規模:M7.1*震度4、負傷者9名、最大で18cm(延岡市)で津波が発生
  • 1987年(昭和62年):日向灘地震・規模:M6.6*震度5、死者1名、負傷者6名、津波があったが被害はなし
  • 1996年(平成8年)10月19日:日向灘地震・規模:M6.9*震度5弱、死者・負傷者なし、津波があったが被害なし
  • 1996年(平成8年)12月3日:日向灘地震・規模:M6.7*震度5弱、死者・負傷者なし、津波があったが被害なし
  • 2005年(平成17年):福岡県西方沖地震・規模:最大M7.0*最大震度6弱

  • 2016年(平成28年):熊本地震・規模:M7.3*最大震度7

 

歴史はくり返すと言いますが、過去に起こった地震から得る教訓も大きいと思います。

特に熊本は、歴史的に見ても震源地の浅い直下型地震が多い傾向があるようです。

そして、宮崎県~大分県の沖合にあたる日向灘地震は、昔から何度も発生しています。

 

日向灘地震の可能性は?

地震の歴史は繰り返すと言われています・・・

 

5月18日に名古屋大の地震学者である山岡耕春教授が地震予知連絡会で気になる報告をしています。

その報告とは・・・

 

「九州内陸で地震が頻発すると同時期に宮崎沖を震源地とする日向灘地震も起きている。」というものでした。

 

日向灘地震とは、南海トラフの西端に位置する日向灘で発生する海溝型の地震で、フィリピン海プレートが大陸プレートに潜り込む所で起こるため、プレート境界地震とも呼ばれています。

 

日向灘地震が最後に起こったのは、1996年12月3日(M6.7・震度5弱)のことで、発生から既に20年近くも経っています。

この地震によって、宮崎市で津波がありましたが、幸いなことに死者や負傷者の被害記録はありません。

 

政府の地震調査研究推進本部によると、規模がM7.1前後の地震の場合、30年以内の発生確率は70~80%という高い確率で起こると言われてるので、今後も注意が必要です。

 

中央構造線上で起きた連動型地震

九州の地震の歴史で一番気になるのが、1596年9月4日(文禄5年)に現在の大分県で起こった、慶長豊後地震(M7以上)です。

 

この地震の震源地は、現在の別府湾口だといわれ、瓜生島久光島の2島が沈んだとも伝えられています。

 

島の沈没の原因は、別府湾の陥没、または液状化現象によるものではないかと考えられていますが、5m以上の津波も発生し、多くの被害者を出したと言われています。

 

また、同じ年の9月1日に現在の愛媛県慶長伊予地震9月5日に現在の京都、伏見慶長伏見地震と、慶長豊後地震の前後に連動して起こっています。

 

いずれの地震も数多くの被害者を出しており、まさに中央構造線に沿った連動型大地震だと呼べるのではないでしょうか?

 

今回の地震で一番心配されるのは、震源地が熊本~大分と愛媛に向かう直線ルート、つまり、中央構造線に沿っていることです。

 

そして、4月14日に起きた震度7の地震の時には、1,000kmも離れた長野県の諏訪市でも震度1の地震が観測されたことも気になります。

また、地震計の異常な震幅は、富士山や浅間山、草津白根山などでも観測されてたそうです。

 

これらの事実から、熊本地震は、今後少なくとも30年以内には起こるといわれる、南海トラフ地震の序章ではないか?とささやかれています。

 

そう考えると、既に再開している九州の川内原発や今後再開を予定している、愛媛県の佐多岬半島にある伊方原発のことも心配になってしまいますよね。

 

伊予灘地震の可能性は?

伊予灘地震

 

今回の熊本地震で、四国の足摺岬と室戸岬周辺の地体の動きが反対の方向に変化して、地震エネルギーのもとになる歪みが蓄積されていると言われています。

 

中央構造線断層帯上の東北方向への延長線上にある伊予灘地震の発生には注意が必要ですね。

 

3.11の東北大震災以来、どこの地域で大規模な地震があってもおかしくないと言われています。

地震などの自然災害は、本当、まさかの時に起こるものですから・・・

 

地震が起こる前に準備することは?

日ごろからハザードマップ(自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したもの)を見て、災害時の避難場所を確認して、もし、孤立してしまった時の為にも十分な飲料水と非常食の確保をしておくことが大切です。

 

また、持病のある方は、常備薬の確保も忘れてはいけませんし、お薬手帳も必要ですね。

そして、地震の時は火災(防火)のことにも注意しなければいけませんよね。

 

★通電火災対策最新の防災グッズ!TV・雑誌で大注目のスイッチ断ボール

 

非常食に関しては、保存性と味の両方のレベルが高いものが東北大震災以降、色々と開発されていますよね。

 

しかし、意外と忘れてしまいがちなのが、震災後のトイレの問題です・・・

断水時の水洗トイレを流すための水の確保には、お風呂の浴槽が使えると思いますし、防災用(非常用)のトイレ袋の準備も必要ですね。

まずは、安全な場所へ避難して命の確保をすることが大前提ですが、2次災害のことも考えなければいけませんね。

震災後の車中泊が原因となった「エコノミークラス症候群」による死亡者も出ています。

 

*エコノミークラス症候群の詳細については、次の記事をご参考ください。

【エコノミークラス症候群対策】初期症状と予防法は?車中泊が原因?

 

*避難地の高齢者にとって問題視されている病気に関しては次の記事をご参考ください。

【誤嚥(ごえん)性肺炎】の症状と原因、死亡率は?看護と治療・予防法とは?

 

中央構造線とパワースポット

 中央構造線上には、なぜか多くの有名な神社・仏閣・聖山などのパワースポットが存在しています。

下の地図は、その中で主なパワースポットと呼ばれるポイントを選んで中央構造線上に書き込んだものです。

 

*クリックすると拡大します。

中央構造線とパワースポット

 ウィキペディアの中央構造線の図を参照して改変

 

 県別に見た中央構造線付近にあるパワースポットを以下にまとめてみました。

 

  • 熊本県:阿蘇神社-全国的にもめずらしい横参道であるが、熊本地震で崩落・幣立神宮-高天原神話発祥の神宮
  • 大分県:宇佐神宮-全国に4万社あまりある八幡様の総本宮
  • 愛媛県:石鎚山-修験道の山で日本七霊山の一つ
  • 徳島県:剣山-徳島県の最高峰で修験道の山として古くから知られる
  • 和歌山県:高野山-弘法大師が修禅の道場として開いた日本仏教の聖地で金剛峯寺がある
  • 三重県:伊勢神宮-全国約8万社の神社の神社本庁の本宗
  • 愛知県:豊川稲荷-日本三大稲荷の一つ
  • 長野県:諏訪大社-日本最古の神社の一つ
  • 茨城県:鹿島神宮-日本神話の大国主の国譲りで活躍するタケミカヅチが祭神

 

*熊本地震の震源地から比較的に近い場所にある幣立神宮は4月20日現在、地震被害からは復旧して参拝が可能だということです。

宇佐神宮参拝可能で、境内寄にある藻川に掛かっている橋梁の呉橋横神橋 、白橋 、表参道神橋の耐久性検査が、4月19日、20日の両日に実施されました。

 

レイラインとは

上記で説明したように、古代から中央構造線上には、多くの神社・仏閣・聖山などのパワースポットが存在します。

 

そして、これらのパワースポットが直線上に並んでいる状態を「レイライン」と呼んでいます。

 

この「レイライン」は、1921年にイギリス人のアルフレッド・ワトキンスが散歩中に丘の上から平地を眺めている時に偶然発見し名付けました。

 

つまり、世界的に見てもパワースポットは日本の中央構造線と同様、活断層に沿って作られていたのです。

 

地震の時の発光現象とは

発光現象

 

大地震の時には、よく発光現象というものが見られますが、これは地震の時に活断層から特異な電磁波が発生し、この電磁場によって起こると考えられています。

 

*4月14日の震度7熊本地震のニュースで、発光現象が確認できるYoutube動画がありましたのでご覧ください!

 

 

熊本市街地の夜景の後ろ右側の方で、ピカッ、ピカッと何度か場所を変えて発光しているのが確認できますよね。

 

ゼロ磁場とは

分杭峠

 

中央構造線上に位置する長野県伊那市には、「ゼロ磁場」地帯と呼ばれる、分杭峠(ぶんぐいとうげ)があります。

 

ゼロ磁場とは、「N極とS極の磁気が打ち消しあって、磁力変動の振幅が大きくなり、全体的に磁気が低くなっている状態」だと言われています。

 

これらの現象の解明には、更なる科学的な研究が進められる必要があると思いますが、古代の人々は中央構造線上で発生する、何らかのエネルギーを感じ取り、それらを鎮める目的で遺跡や神社、仏閣を建てたのではないでしょうか。

 

食糧やエネルギーなどの様々な問題もありますが、現代人も自然破壊ばかりを続けていないで、古代人を見習ってもっと自然を感じ、自然に対して謙虚になる必要があるのかも知れません。

 

*熊本地震の避難地で問題となっている病気に関しては、次の記事をご参考ください。

【エコノミークラス症候群対策】初期症状と予防法は?車中泊が原因? 

【誤嚥(ごえん)性肺炎】の症状と原因、死亡率は?看護と治療・予防法とは?

スポンサーリンク