2月29日は4年に一度のうるう年だけにある「にんにくの日」です。
にんにくは古くから世界中で食べられていて、日本でも8世紀ごろに中国から伝わったと言われています。
現在でもにんにくは様々な健康効果や栄養価が高く評価されています。
しかし、あの強烈な匂いが気になって食べるのを控える人が多いのも事実ですよね・・・
そこで、今回は食べて気になるにんにくのにおいを消す方法や栄養価、健康への効果・効能、食べ過ぎによる副作用の症状について分かりやすくまとめてみました。
健康食としてのにんにくに興味がある方は是非ご参考ください!
目次
にんにくの栄養と作用

にんにくは古代エジプトの時代から滋養強壮剤として活用され、ピラミッド建築の労働者たちも愛用していたと記録されています。
このように古代から健康のために活用され続けている、にんにくの中には以下2つの主要成分が含まれています。
- アリシン
- スコルジン
アリシン
アリシンとは、にんにくを切ったり、おろしたりする時ににんにくの細胞が壊れ、アミノ酸成分であるアリインがアリナーゼという酵素に反応して、にんにく独特の匂いの元となる硫黄化合物に変化したものです。
糖質の代謝に必要なビタミンB1の吸収の促進、保持の働きがあり、脂肪代謝を高め、脂肪燃焼を助ける作用があります。
アリシンには、発がん物質を抑制する抗酸化作用や炎症の原因となるブドウ球菌や連鎖球菌に対する殺菌作用もあると言われています。
また、胃潰瘍の原因となるピロリ菌やO-157なども抑える効果も報告されています。
スコルジニン
以前はにんにくのにおい成分であるアリシンに強壮作用があると考えられていました。
しかし、現在では無臭成分のスコルジニンに強力な酸化還元作用があり、新陳代謝を活性化し、疲労回復、滋養強壮作用があることが解っています。
スコルジニンには次ような効果があります。
- 強心作用
- 血管拡張作用
- 呼吸促進
- 消化促進
- 解毒作用
以上のように、にんにくの主要成分の一つであるスコルジニンには優れた強壮、疲労回復、食欲増進、解毒などの作用が期待できます。
しかし、この強壮作用が、仏教的には「修行の妨げになる」と敬遠されていた時代が日本にもありました。
裏を返せば、にんにくの効果・効能が優れていると歴史的にも実証されていることになりますね!
にんにくの効果・効能
上記で説明した「アリシン」と「スコルジン」の優れた作用から、にんにくには以下のような効能が期待できます。
- 滋養強壮
- 美容効果
- 冷え性
- 風邪の予防
- 気管支喘息
- 肝臓障害の予防
- 高血圧
- 高脂血症
- 糖尿病予防
- ガン予防
- 動脈硬化の予防
- 心臓病予防
食後のにんにくのにおいを消す方法

上記で説明したように、にんにくには優れた効能がたくさんありますが、なんといっても食べた後の口や全身から漂う強烈な匂いは、自分自身よりも周りの人にとっていただけないものですよね・・・
特に、すりおろしにんにくを食べた後の匂いは強烈の極みです・・・
そして、その匂いは16時間も続くと言われています・・・
そこで、にんにくのにおいを消す方法を簡単さや即効性、持続性の観点からまとめてみました。
にんにくの調理法
にんにくを加熱したあとに調理する。
にんにくの独特な臭いは、アリインがアリナーゼ酵素に反応してアリシンになることによって発生します。
酵素は熱に対して弱いので加熱するとその働きを失なうため、にんにくを切ったり、おろしたりする前に匂いの元になる反応を抑えることができます。
一番簡単な方法は調理する前に電子レンジで加熱することです。
サランラップに包んで加熱すれば良いでしょう!
但し、アリシンも減少するので、にんにく料理特有の食欲をそそる香りも失われてしまいますので要注意です!
発酵黒にんにくを食べる

これは、にんにくのにおいを消す方法とは違いますが、にんにく臭の全くない健康食品として大変おすすめです。
黒にんにくとは、生のにんにくを高温・高湿状態で長時間熟成、発酵させたもので、にんにく特有の匂いが全くなく、ドライフルーツのような味がします。
にんにくに含まれる有効成分も生のにんにくより10倍以上高いと言われています。
食中、食後に牛乳を飲む
牛乳をにんにくと一緒に飲むことで、臭いを抑える効果があります。
これは牛乳などの乳製品に含まれるたんぱく質と脂質が、アリシンを包み込み、吸収を抑える作用があるからです。
牛乳の代わりにヨーグルトを食べるのもよいでしょう!
乳製品であるチーズでもOKです・・・
食の組み合わせとしては、かなりミスマッチですけど、消臭効果の持続時間は長いと言われています。
リンゴを一緒に食べる
リンゴはにんにくのにおいを消す果物として一番効果が高いと言われています。
これはリンゴに含まれるポリフェノールや酵素に消臭作用があるためです。
食後のデザートとしても組み合わせはそんなに悪くありません。
一番効果が高いタイミングは、にんにくと同時に食べることですが、食後にすぐ食べてもよいと思います!
これは、即効性も効果持続時間もあり、食後のお腹もサッパリして大変おすすめな方法です。
食中、食後に濃いお茶を飲む
お茶に含まれるカテキンやフラボノイド類はポリフェノールの一種で消臭効果があると言われています。
お茶の中でも濃い目のウーロン茶やジャスミンティーが効果が高いと評判です。
また、濃い目のコーヒーでも消臭効果が高いと言われています。
コーヒー牛乳にすればダブルの効果?
食事中や食後のお茶は定番なので、牛乳のようなミスマッチはありませんよね・・・
これはとっても自然で簡単な方法ですね。
食べ物や飲み物以外の方法
即効性はありませんが、にんにくの匂い成分であるアリシンを体の代謝を上げることによって、汗とともに体外へ早く排出する方法です。
この方法で、一番効果的なのは水分をたくさん摂取してサウナへ入ることです。
もちろん、一般の入浴や半身浴、スポーツでの発汗もよいと思いますが、短い時間で汗をたくさんかくことができるのはやっぱりサウナですよね!
食べ過ぎによる副作用は?
にんにくにはたくさんの優れた効果・効能がありますが、何ごとも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」で食べ過ぎによる逆効果、つまり副作用もあります。
目安とされる一日のにんにくの摂取量は大人の場合、生で1片、加熱調理したもので3片だと言われています。子どもの場合はその半分の量と考えると良いでしょう。
にんにくを食べ過ぎた場合の副作用には次のような症状があります。
- 胃痛・腹痛
- 下痢・便秘
- 出血・止血しにくくなる
- めまい
- 肌荒れ
以上の副作用で特に多いのは、胃腸の症状です。
にんにくの殺菌力は食べ過ぎて過剰に働けば、腸内の悪玉菌のみでなく善玉菌にも作用して腸内菌のバランスを崩してしまいます。
そのため、胃痛や腹痛の症状を起こしたり、下痢や便秘にもなってしまいます。
次に、にんにくの優れた血液サラサラ効果は、高血圧や動脈硬化の予防効果があります。
しかし、血圧降下剤やワッファリンなどの投薬を受けている方は、にんにくを食べ過ぎると出血を起しやすくなり危険な場合があります。
にんにくは血液の凝固を阻害する作用もあるので傷口の止血もしにくくなります。
また、血液に作用するのでヘモグロビン減少による貧血性のめまいを起こす可能性もあります。
身体によいものでも自分の体のコンディションを考えて適切な量を摂るように心がけたいですね!
☆健康維持のため、匂いを気にせずニンニクの有効成分を効率的に摂りたい方におすすめです!
まとめ
にんにくは、栄養や効果・効能が大変優れた食品ですが、食後の独特な匂いが大変気になる食品でもあります。
その独特な匂いを消す方法として、簡単で効果的なものには、電子レンジで加熱、リンゴ、乳製品などを一緒に取る方法がなどあります。
優れた健康食品ですが、食べ過ぎによる副作用もありますので、コンディションに合わせて適量を摂取することをおすすめします。
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