亜酸化窒素(シバガス)は危険?効果、効能と副作用について

笑気ガス

亜酸化窒素(笑気ガス)は、歯科医院を中心とした医療機関で麻酔としてよく使用されています。

しかし、亜酸化窒素は、「シバガス」という名前で、インターネット販売もされているようです。

最近では、これを危険ドラッグの代用品として人体へ使用することが問題となり、厚労省も販売の取り締まりを強化しています。
そこで今回は、亜酸化窒素の人体への影響や副作用、危険性や海外事情などについてまとめてみました。

 

亜酸化窒素とは?

シバガス

 

亜酸化窒素(英:Nitrous oxide)は、吸入すると陶酔効果があるので、一般的には、笑気ガス(英:Laughing Gas)と呼ばれ、全身麻酔剤の部類に入ります。 

実際の医療現場では、主に歯科治療の時の鎮痛剤や手術の時の全身麻酔剤として使われてます。また、他の用途としては、工業用でエンジンの発火促進剤として使われています。

 

亜酸化窒素(笑気ガス)の歴史は古く、1772年にイギリス人の化学者によって発見されました。また、その当時から、陶酔(気持ちよく酔う)効果を利用したパーティードラッグとして使用されていました。

麻酔効果が発見され、医療用の薬品としての道が開けたのは、その後20年以上も経ってからです。

最近、日本でも亜酸化窒素は、「シバガス」という名前で、用途を「自転車のタイヤの充填用」として、インターネット等で販売されています。

 

しかし、タイヤの空気に亜酸化窒素を入れる必然性は全くないので、その効能を危険ドラッグの代用品として人体に使用する可能性が指摘されています。本来、亜酸化窒素は医師の処方が必要な医薬品なのです。

そして、先日、全国で初めて、麻薬取締部が、大阪の無職男性が自宅に所持していた「シバガス」を押収しました。

男は「販売目的で仕入れた」と供述しています。

 

亜酸化窒素の副作用と危険性

先ず、歯科医院で使われている亜酸化窒素(笑気ガス)は、吸入するときに酸素を混合する、笑気吸入鎮静法と呼ばれる麻酔方法が、採用されていています。

そのため、麻酔中に眠くなったり、意識がもうろうとすることは無いと言われています。

 

また、吸入するとケラケラ笑ってしまう効果のために、笑気ガスとも呼ばれていますが、歯科治療用のものは、大笑いするほどの亜酸化窒素の濃度は含まれていません。

そのため、歯科医師と意思疎通をしながらの治療が可能で、副作用もほとんど無く、安全性が高いと言われています。また、使用後の効果も長続きしません。

 

しかし、個人での使用は濃度や使用法がまちまちなので、副作用や最悪の場合、生命への危険性があります。

危険性の一番の理由は、個人が多幸感を求めて一度にたくさんの量を吸入するからです。

つまり、亜酸化窒素の濃度が急激に高くなる一方で、酸素の濃度は低くなり、脳が酸欠状態になってしまうからです。

 

また、ビタミンB12欠乏症がある人が、亜酸化窒素を使用すると、ビタミンB12が不活性化され、造血機能障害や神経障害を起こす可能性があります。

次に、イギリスでの亜酸化窒素事情についてお話しします。

 

亜酸化窒素の海外事情

笑気ガス

 

亜酸化窒素の発祥の地、イギリスでは、Hippy Crack(ヒッピークラック)と呼ばれいます。

若者を中心にパーティやコンサートの時などに、一瞬の多幸感を得るために、風船に注入したものが吸引して使われています。

 

2014年の統計によると、16歳から24歳のイギリスの若者の7.6%が、亜酸化窒素を使用した経験があります。

一缶が2ポンド程度(約400円)の若者が気軽に買える値段で売られています。

しかし、最近、ロンドンで開催されたノッティングヒル・カーニバルと呼ばれるイベントでは、3500以上の缶入りの亜酸化窒素が警察に押収されました。

 

亜酸化窒素の吸引による死亡は稀と言われていますが、イギリスでは、2006年から2012年の6年間で、17名もの人が亡くなっています。

中には17歳の美術学生が、吸引後に心肺停止を起こして亡くなるという事件もありました。

 

イギリスでは、亜酸化窒素を吸引すること自体は、まだ、違法になっていません。

しかし、18歳以下の若者に販売することは違法であり、2年以下の実刑判決になる場合があります。

また、亜酸化窒素を吸って運転することも違法で、免許証停止や懲役につながる可能性があります。

このように、本場イギリスでも、若者による亜酸化窒素の使用が社会問題化しているのです。

 

日本でも、個人での使用を問題視して販売規制になりました。やはり、イギリスなどで死亡例もあるので、興味本位での使用はとっても危険だからです。

*厚生労働省は2016年2月28日以降、一酸化二窒素(別名:亜酸化窒素・通称:笑気ガス(シバガス)を医療などの目的を除き製造や輸入、販売、所持、使用のすべてを禁止とし、罰則として、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が課されます。

 

まとめ

亜酸化窒素は、歯科治療などの医療用麻酔薬として主に使われる場合は、副作用もほとんどなく安全だと言われています。

しかし、イギリスのようにパーティードラッグとして使用することは、死亡例もありますので、個人的な使用は大変危険です。

*人体に影響のある危険な薬品については、次の記事をご参考ください!

記事:ステロイドのドーピングによる副作用!その効果の代償とは?

スポンサーリンク