【RSウイルス感染症】大人の症状と赤ちゃんの肺炎!検査と治療は?

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秋から冬にかけていろいろな流感が増えてきますが、RSウイルスは意外と知られていない感染症です。

RSウイルスは、大人が感染しても風邪のような症状で比較的軽症ですみますが、RSウイルスと気づかずに、赤ちゃんにうつしてしまうと、肺炎になる可能性があるとっても危険な病気なのです!

今回は、インフルエンザなどのウイルス感染症と比べて、あまり知られていないRSウイルス感染症大人と赤ちゃんの症状の違い感染経路、予防法、治療法などについてお話します。

 

RSウイルスの感染時期と潜伏期間

RSウイルス感染症は、毎年冬季の11月~1月にかけて発症数のピークが見られますが、7月頃から発症数が徐々に増加傾向にあります。1歳までの乳児の50%以上、2歳までには、ほぼ100%が感染し、その後もずっと再感染を繰り返していく傾向があります。

 

潜伏期間は、通常RSウイルスに感染してから2~8日間です。

多くの場合は、4~6日間の潜伏期間の後、発熱、鼻汁などの風邪に似た軽い症状が数日間くらい続きます。

 

RSウイルスの感染経路

保育園

 

RSウイルス感染症の感染経路は保育園などの乳幼児が多い施設が多く、家庭内でも感染率が高い病気です。

咳などによる飛沫(ひまつ=口から飛び散る粘液など)や直接の接触で感染しますので、感染したお子さんたちの気道から出たつばや淡などの分泌物が付着した物の扱いには特に注意が必要です。

 

RSウイルスは一般的に症状も軽く治まることが多いですが、感染力は高く、完治までには7~21日と長期間かかります。

そのために、感染経路が広がりやすくなるので注意が必要です。

尚、RSウイルスには結核菌のような空気感染はありません

 

赤ちゃんと大人の症状

赤ちゃんの症状

潜伏期間の4〜6日間を経て、一般的な初期症状として次のようなものが現れます。

  • 鼻水
  • 37~38℃の発熱
  • 気道の上部の症状

 

多くの初感染の乳幼児の場合は、鼻水などの軽い症状で数日間で回復しますが、その中の30%くらいの乳幼児は、気道の下部まで症状が広がり、細気管支炎を発症 します。

 

また、咳がひどくなり、喘鳴(ぜんめい=呼気のときにゼイゼイする症状)などの呼吸困難の症状が現れることがあります。

さらに症状が進展すると肺炎になってしまうこともあります。

 

入院するほどの重症になる感染者は、全体の1~3%くらいで、特に心肺機能が弱いお子さんは重症化しやすい傾向があります。

重症化すると、インフルエンザよりも致死率が高いといわれています。

 

もし、赤ちゃんに以下の症状が出たら要注意です!

  • ひどい咳をする
  • 痰がつまる
  • 呼吸が荒くなり回数が増える
  • ゼイゼイ・ヒューヒューと呼吸のときに音がする

 

生後1か月未満の乳児が感染した場合、症状が特定できずに診断が遅れて、無呼吸発作による突然死のケースもありますので、特に注意が必要です。

 

大人の症状

大人がRSウイルスに感染したときの症状は、赤ちゃんと比べると軽めです。

通常、ほぼ100%の人が、2歳までにRSウイルスに一度は感染するので、大人の場合、再度感染してもすでに免疫あるのでほとんど軽症で終わります。

 

RSウィルスに感染したかどうかは、病院で検査を受けて診断されない限り、風邪との違いが分かりにくいのでそのまま自然治癒するケースがほとんどです。

 

但し、感染力が強いのでまだ乳児の子どもへ感染させないように注意が必要です。

 

大人の場合でも、高齢者がRSウイルスに感染した場合、重症化する恐れがありますので、長期療養型の施設に入所されている場合は集団感染に注意が必要です。

 

診断法(検査法)

RSウイルス検査

 

冬になって1歳未満の乳児が、咳に続いて、喘鳴(=ぜいぜいする)症状があらわれてきた場合には、RSウイルスに感染症している可能性が30~40%くらいあります。

 

その場合には、RSウイルスを診断するための抗原検出キットがあります。

 

以前は保険が適用されるのは入院した場合のみでしたが、現在は保険適応の範囲が広がり外来でも検査しやすくなっています。

 

そして、検査の結果は、30分程度で出ますので非常に効率的です。

 

治療法

RSウイルス感染症には、現在、ワクチンなどの特効薬はありません。

 

治療は基本的に、喘鳴の症状緩和のための酸素マスク、気管支拡張薬の投与、また発熱の場合は解熱剤を投与するなど、対症療法を中心におこないます。

 

また、ウイルス感染と細菌感染を併発しているときは抗生剤(細菌感染に有効な薬)の投与もします。

 

早産未熟児、心肺機能の異常、免疫不全、ダウン症などの疾患を持っている乳幼児が感染した場合、パリビズマブ(Palivizumab)と呼ばれる下気道炎症の症状を抑える薬が投与されることがあります。

 

予防法

ワクチンや予防接種はありませんが、上記のパリビズマブ(Palivizumab)が、早産未熟児、心肺機能の異常、免疫不全、ダウン症などの疾患を持っている乳幼児に予防的に投与されることがあります。

 

RSウイルスは、乳幼児の施設や家庭内でも高い確率で感染します。感染者の飛沫、感染者との接触、感染者の気道の分泌物の付着などには注意してください。

 

乳幼児の遊んでるおもちゃなどの器物には、特に注意が必要です。

 

RSウイルスは消毒液に弱く、アルコール系、塩素系(次亜塩素酸ナトリウム)、イソジンのいずれも有効です!

 

インフルエンザなどのウイルスと同じく、しっかりとした消毒、手洗い、うがいが予防の基本です。

 

*感染症の原因と対処法に関しては次の記事もご参考ください!

【結核】の初期症状に注意!検査と治療とは?集団感染の予防法は?

➡【ジカ熱と小頭症の症状】妊娠中の感染が危険!日本での予防法は?

➡【ノロウイルス対策】院内感染にも注意!予防法(消毒法)と検査法とは?

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まとめ

RSウイルスは全年齢で感染しますが、特に1歳未満の乳児は重症化しやすいので注意が必要です。

大人の症状は風邪に似ていてほとんどは軽症ですみますが、子どもへの感染に注意する必要があります。

乳幼児の重症化の一番のサインは、喘鳴(呼気のときにぜいぜいする症状)です。

予防には、しっかりとした消毒、手洗い、うがいが有効です。

 

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